イマ、UFOが熱い!6月24日「UFOの日」に、福島市飯野町にあるUFOふれあい館内に「UFO研究所」が開所した。これを伝えるニュースでは、初代所長となったミステリー月刊誌「ムー」の編集長三上氏を中心に、黒いスーツの男性たちが研究所のロゴマークを手にトライアングルに並んでいる。翌日の福島民報にはこの写真と共に‘飛来イベント企画へ’の記事が一面を飾っている。ウェルカム UFO!! UFOを巡っては、2015年1月に米海軍の航空機が撮影した飛行物体の映像を米国防総省が公式に公開、パイロットの「見ろ!回転しているぞ」という緊迫感ある生々しい肉声が記憶にあたらしい。さらに今年5月に同省の元担当者は「UFOは実在する」と証言し、未確認飛行物体—Unidentified Flying Object−UFOの存在が再び脚光を浴びている。
さて、高校生(15〜18歳対象)が「信じているもの」に関する調査の結果を見てみよう(注*)。第一位が「霊」で47%、およそ半数がその存在を信じている。つぎが「UFO」で34%、次いで「占い」が30%と、いずれも高校生の三分の一が心のどこかでその存在を意識している。上記は1995年の調査、ほぼ私と同世代が回答した結果に「なるほど〜」とうなずける。オカルトブームを背景に、夏休みには怪談番組とスイカが定番、またUFOの名物ウォッチャーとも研究者とも言える矢追純一氏は、当時この分野でのカリスマ的存在で、あるUFO否定派の教授とはしばしばバトルを繰りひろげていた。「除夜の鐘を聞きながら、矢追さんのUFO本読んでたなぁ」と、当時UFOの聖地ともいうべきライト・パターソン空軍基地の名とともにノスタルジーを誘うのである。ちなみにライト・パターソン空軍基地は、ライト兄弟がこの地で何度も飛行訓練を行ったことから名付けられている。
知人の前世は「ホウレンソウ」。占い師からそう言われたと浮かない表情。ホウレンソウから人間に!物凄い飛躍である。ホウレンソウだったとき、どれほどの得を積んだのだろう。釈尊が前世でウサギだったときに、行き倒れの聖者を助けるために、自ら火に飛び込み食糧となったように、行き倒れの誰かの口の中に自ら飛び込んだのだろうか?いや、ホウレンソウには腎臓結石の原因となるシュウ酸も含まれるため生食はあまり好ましくないとのこと。謎は深まるばかりである。
土偶=宇宙人説、ナスカの地上絵やミステリーサークルも宇宙人の仕業ではないかとの説あり、困ったときの宇宙人説である。土偶に話を戻すと、縄文時代はなんと1万4000年も続いていた。そして縄文を語るうえではずせないのが土偶である。私の机の中には、青森県の三内丸山遺跡のガチャガチャでゲットした6.5cmほどの遮光器土偶が横たわっている。均等の取れたフォルムは手になじんで実に愛らしい。
土偶は、「女性をかたどったもので、自然の豊かな恵みを祈って作られた」というのが通説である。しかし、それは「俺の土偶論」にすぎず、土偶にはモチーフが存在し、「土偶の身体」=「精霊の身体」であると『土偶を読む』の著者はいう。例えば、遮光器土偶は「サトイモ」をモチーフにしたもの、サトイモの「親イモ」が頭部に、手足に「子イモ」が配置され、施文の細部にいたるまでサトイモを表現し、フィギュア化したものだと、なるほど納得である。数ある土偶論の中で最もしっくりくるではないか!他にもハート型土偶や結髪土偶など、まさに土偶を読むことで「土偶のプロファイリング」を実行、ビンゴ!と思わざるを得ない。
ミステリーなことには興味が尽きない。不思議を解明したい!と思うのは人間の性、しかし正体がわかったとたん、残念!かえって面白みがなくなるなんてこともしかり。「UFO研究所」では現在会員を募集しているもよう。会員になるべく毎夜未知との遭遇のために目を皿にして空を探しあぐねる、そんな夏も悪くない。
(注*)
『井上円了と柳田国男の妖怪学』 三浦節夫著 教育評論社、2013
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