
皆様こんにちは。冬本番、寒い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?昨年もお伝えしたかもしれませんが、私の住む千葉県の太平洋側では、めったに雪が降ることはありません。ですが、ニュースやSNSでは豪雪地帯の雪かきのニュースを見るたびに頭が下がります。
12月、1月と「おもち」をテーマに紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。かくいう私は、原稿を書くために、いろんな絵本を手に取っているうちに、なんだかお餅が食べたくなってしまい、いつも以上に食べた気がします。そのおかげ(?)か、このところお腹もおもちのようになってきている気がします・・・。
さて、気を取り直して・・・、今回は、「作るを知る絵本」を紹介します。
一冊目は、『たいせつなぎゅうにゅう』(※1)をご紹介いたします。冷蔵庫にいつも入っているご家庭も多いのではないでしょうか。牛乳がどうやって私たちのところまで届くのかを知ることができる写真絵本です。写真家である著者のキッチンミノルさんが、北海道のたんぽぽ牧場を取材しています。
牧場の仕事は、朝早くから始まります。牛たちの世話をし、時に出産に立ち会い、命を預かりながら、おいしい牛乳を届けるための作業がとてもわかりやすくまとめられています。ごくごく、飲んでしまうのはいっときですが、表紙にもある、一杯の牛乳が、たくさんの人の力でできているということを、改めて知り、感謝でいっぱいになります。
二冊目は、『はたらくくるま みちをつくる』(※2)を紹介します。
はたらく車の大好きな子どもは、私が司書になった時から変わらずたくさんいます。この絵本は、『バルンくん』シリーズなど、車を精緻に描くことで知られている、こもりまこと氏によって手掛けられています。
この絵本も、道を作るためにブルドーザーやホイールローダー、ダンプトラックに、ショベル、モーターグレーダー、クレーン車などいろんなはたらく車が紹介されています。車好きのお子さんのほうが、ぜったい車の名前を知っていますよね。私は、お恥ずかしながら初めて聞く車も何種類かありました。
この絵本は、ページをたてよこに開いて楽しめるようになっているしかけ絵本です。文字は多くありませんが、じっくり絵を見ることで、知識につながる絵本だと思います。頭の中で車を運転して、まるで道を実際に作っているような気持ちになれるのではないでしょうか。
三冊目は、『こくとう ぴょ~』(※3)です。この絵本で作られるのは、黒糖です。故郷の愛媛で農家として暮らしている高橋久美子氏と、ダイナミックな絵が魅力の加藤休ミ氏のタッグで、リアルな農作業の様子が、とても生き生きと伝わってくる絵本です。
高橋氏が図書館大会で講演されたご縁で、この本を知りました。手に取った瞬間、そのギャップにはまってしまいました。タイトルにある「ぴょ~」で、最近よくあるナンセンス絵本なのかな?なんて思ってしまっていましたが、ものすごく細かい作業がわかりやすく伝えられている、知識の絵本だったことに驚いてしまいました。講演の中で、高橋氏は地域の方たちと実際に農作業したり、製糖にも携わったりしているからこそ、この絵本が誕生したことがよくわかります。タイトルの「ぴょ~」は、おいしさの極み!なくてはならないことがよくわかります!
この絵本で特に気に入っているところを紹介させてください。サトウキビが黒糖工場へ運ばれるシーン、加藤氏の豪快かつ美しいサトウキビの絵と、黒糖が完成したシーンで「みんなの からだの なかに はいって ぼくらは たいように なるのさ」という高橋氏の言葉が大好きです。皆さんにもぜひ手に取っていただきたい絵本です。
私自身、何かを作る、ということはできないのですが、こうして絵本を通して、いろんな「作る」に触れることはとても面白く、興味が深まります。「作るを知る絵本」はまだまだたくさんあるので、また第2弾が紹介できたらうれしいです。皆さんもぜひ、「作るを知る」を楽しんでみてくださいね。
design pondt.com テンプレート
高橋久美子 作,加藤休ミ 絵
あかね書房,2025