
あけましておめでとうございます。考えてみれば私だけ新年のあいさつをさせていただくことになっていますね!もしかしたら髙橋さんもお正月や新年について書きたいことがあったのでは?、どこかで順番を替えるという手もあったかな、と思う年の初めです。
新年とはまったく関係ないんですが、『瓶詰の地獄』と聞いてすぐにつながったのがポリスの『孤独のメッセージ』(原題『 Message In A Bottle』)です。1979年発表ということですので、もう半世紀近く前の曲になりますね。
孤島に漂着した男(歌詞では性別は特定できないんですけど、歌声が男性の声なので頭の中では「男」の映像が浮かびます)が、SOSのメッセージを瓶に詰めて送ります。誰かに届きますようにと祈りを込めて。そしてある朝、彼が海岸に出て発見したものとは…。そんな歌です。
瓶の中に入れたメッセージというのは宛先のない手紙で、宛先のある手紙とは少し違うけれど、宛先のない分、メッセージが率直というか切実なものになります。というか、切実な理由があるから「誰でもいいから誰かに届いてほしい」わけですけど。
これは案外、手紙の本質的な意味にもつながるのかもしれません。「誰かに届いてほしい思いがある」という点で。普通の「宛先のある手紙」はそこに「届けばわかってくれる誰かがいる」という違いがあるということですね。
「本」が手紙のようなものだとしたら、それは瓶の中に入れたメッセージに近いのかもしれない、なんてことを思いつきました。宛先はないけれど、誰かに届いてほしい。そんな気持ちの詰まったメッセージ、そして瓶です。あ、だから瓶のデザインも大事なんだな。海岸で目に入ったときに拾ってもらいやすいように。
なんてことを思っていると、このわれわれの手紙の束も、そろそろ瓶に詰めて海へ送り出してみたいな、という気持ちになってきます。宛名をつけず、誰でもいいから誰かに届いてほしい、というような。
このやりとりを止めたいというような意図はまったくなくて、むしろずっとやっていたいのですけれど、それはそれとして、なんというか、手紙の束も瓶に入れるのにちょうどいい量になってきたというか、ほら、まあいわゆるオトナの事情的なヤツですよ。ねえ(何が「ねえ」なんだか)…。
私書箱も開設してもうすぐまる4年です。「司書の私書箱」という箱名は髙橋さんに考えてもらったんでしたね。単純に地口という点でも気に入ったんですが、いろいろと含みがあって意味深な感じがいいな、と思っています。昔のテレビ番組などで「ご意見ご感想は〇○郵便局私書箱〇○号へ」などとやっていましたが、そのノリで「ご意見ご感想は司書の私書箱へ」と言いたかったのかもしれません(それをどこで言うのか?)。
この私書箱の私書箱性については、何か手紙でやりとりしてましたっけ?してなかったとしたら、しておけばさらにおもしろくなってたかな。してたとしたら…ごめんなさい。
私書箱とは?と思い辞書を引いてみたんですが、あまりおもしろいことは書いてなくて(失礼)、日本では1872年(明治5年)に始まったというのが目を引くぐらいでした。あれ、われわれの私書箱は2022年に始まったので、日本の私書箱150年を記念して開設した、ということにしておきましょうか、いまさらですが。
せっかく辞書を開いたので、何かおもしろい言葉はないかな、と眺めていると、本当に知らない言葉の多さに驚かされます。謙虚になりたいときは広辞苑(第7版 新村出編 岩波書店 2018)ですね。ひとつ紹介すると、「私書箱」のとなりのページに「四獣」というのがありました。「虎・豹・熊・羆の総称」とのことです。青龍・朱雀・白虎・玄武の四神というのはありますが、これは知らなかったなあ。熊と羆で四つのうちふたつを占めているのもすごい。クマのことを考え出したら(実は今、クマの本に嵌っているのです)めちゃくちゃ長くなりそうなので、今回はこのへんで。今年もよい年になりますように。(大)
design pondt.com テンプレート