ライブラリアン・ラプソディ。それは、私たちライブラリアンの日常を奏でる狂詩曲。聴く人によって、抱く感想も感情も自由で奔放であっていい!そして、それを奏でるライブラリアンも自由で奔放なアイディアを表現してもいい、そんな思いから紡がれるラプソディ。
1970年代から80年代を代表するイギリスのロックバンドQueen(クイーン)。このクイーンを描き驚異的なヒットを記録した2018年公開の『ボヘミアン・ラプソディ』は記憶に新しい。史上最高のロックバンドとして今でも私たちを魅了し続けるクイーン。彼らの4枚目のアルバム『オペラ座の夜(A Night at the Opera)』(映画にもこの作成過程が描かれている)に収録されている映画のタイトルにもなった「ボヘミアン・ラプソディ」は、アカペラの冒頭で始まり、ピアノ、ギター、ベース、ドラムの部分とオペラ的中間部分、そしてハードなロックで締めくくるというロックの概念を超える大作である。実験的で文学的、叙事的で詩的、バロックとバラード、かき鳴らすようなギターとクラシック音楽のピアノの旋律といった異質な要素が入り混じり、圧倒的な世界観を見せてくれる。天を仰ぐ天使の絵画を思わせるような、暗闇に浮かぶ4人の顔が印象的なプロモーション・ビデオも話題となり、音楽界の新たな歴史を作ったのである。この壮大な「ボヘミアン・ラプソディ」にあやかるべく、多種多様な要素を組み合わせながら、ライブラリアンとしての日常を奏でたいという無謀!な想いから、「ライブラリアン・ラプソディ」というタイトルを連想したのである。
さて、連想ついでにもう一つ。ボーカルのフレディー・マーキュリーがデザインした(彼はカレッジでアートを専攻していた)Queenのロゴ、Queenの頭文字「Q」を模したリボンの真ん中に王冠、リボンの周りには不死鳥、2頭の獅子(ライオン)、カニそして妖精(乙女)が鎮座する。このライオン、カニ、妖精はメンバーそれぞれの星座がモチーフとなっている(王冠はQueen=女王を、不死鳥はバンドが永続的に続くようにとの願いがこめられている)。まぁ、なんてファンタスティック!素敵なアイディアは参考せずにはいられないですよね。そこで、このコラムの挿絵を担当してくれる斉藤由理香さんと「ライブラリアン・ラプソディ(Librarian Rhapsody )」のロゴを考案開始!頭文字のLRに筆者と斉藤さんの星座ではなく干支であるうさぎと龍(ドラゴン)をモチーフにして(年齢バレる?)、私たちの王冠とも言うべき本を掲げ、中央に鏡を配置。鏡は真理や知恵、精神の象徴であって、鏡に映る映像は顕現世界=現世でもあり、私たちの今を映し出すものであり自らを省みる機会ともなることを願ってのことである。
クイーンへのオマージュ⁉とも言えなくはないが、彼らの崇高な精神と熱い魂に倣って、私たちライブラリアンもそうあらねばならないとの決意表明とともに、彼らの音楽のようにあらゆる現象と向き合いつつ、時に喜び時に怒り、悲しみ、そして闘い、それらをみなさんと共有できたらいいなぁと思う。これからしばらくの間、どうぞお付き合いください。
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