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狸穴通信

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タネの未来 僕が15歳でタネの会社を起業したわけ
小林 宙 著  定価:本体1600円+税 (家の光協会) 

タネの未来 僕が15歳でタネの会社を起業したわけ表紙

◆著者は中学3年生の時にタネの流通・販売を手がける「鶴頸(かくけい)種苗流通プロモーション」という会社を起業したというから驚きだ。現在高校2年生。毎週日曜日の午後3時からTOKYOFMで放送されている日本郵便提供の「SUNDAY'S POST」という番組に出演したことから、この本の存在を知った。

◆東京都内の自宅の町工場が事務所。臨時社員は二人の妹。小学校のころからタネと野菜に詳しいので、よく雑誌に取り上げられたことがあるという。本書は「タネについて考えてみる」「伝統野菜を守るために」「事業を立ち上げる」「タネとの出会い」の4章で構成。地味なタネの世界だが、そのタネそのものを知ってもらうことからひもとき、特に伝統野菜の継承、さらには食文化や食糧危機問題も視野に入れる。

◆伝統野菜と言ってもよく知られているものではなく、特定の地域だけで栽培され、そのまま地域の外に出なかったらいつか消えてしまいそうな野菜のタネがターゲットだ。そのタネを未来に残すために全国に「流通」させるのが最大の目標という。この伝統野菜のタネを探しに全国各地を旅する。群馬県伊勢崎市には畑をもっている。「タネを手放すことは未来を手放すこと」。タネから発信する人間の未来への警鐘の書ともいえそう。

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