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夢見る「電子図書館」
- インターネット時代への挑戦、「電子図書館」はかく生まれた。
- 日本唯一の国立図書館、国立国会図書館(NDL)がいかに電子図書館サービスを構想し、実現してきたのか。
- 国立国会図書館の源流から現在までをたどる!
- 書誌情報のデータベースから資料デジタル化、電子情報の収集・保存へ、変化とともに歩んできた著者が描き出す過去そして現在。
中井万知子(なかい まちこ)著
A5判 ソフトカバー 280ページ
税別 2,500円
ISBN978-4-907126-59-9
ご購入について
〈目 次〉
まえがき
第1章 国立国会図書館の成立
- (1)NDLの源流
- (2)「国会図書館」から「国立国会図書館」へ
- (3)NDLの誕生
- (4)国立図書館の領域
- (5)その後のNDL―1980年代まで
第2章 機械化と「書誌コントロール」
- (1)機械化への道:1960年代から70年代へ
- (2)「国際書誌コントロール」とNDL
- (3)JAPAN/MARCから90年代へ
- (4)機械化時代の光と影
第3章 1994年の電子図書館
- (1)その前夜―1989年の電子図書館
- (2)NDLの関西館構想
- (3)Electronic LibraryとDigital Library
- (4)1990年代前半の情報環境と図書館
- (5)電子図書館の協力事業
- (6)「機械化図書館」の進展
- (7)IPAパイロットの概要
第4章 「国立国会図書館電子図書館構想」
―構想から計画へ
- (1)構想策定の推進体制
- (2)「国立国会図書館電子図書館構想」の概要
- (3)「構想」をめぐって
- (4)電子図書館推進室の設置とNDLホームページ
- (5)2000年の電子図書館―NDLの場合
- (6)2000年の電子図書館―さまざまな電子図書館
- (7)構想から計画へ―
「電子図書館サービス実施基本計画」
- (8)「基本計画」による準備作業の開始と推進室
第5章 2002年の電子図書館
- (1)「基本計画」の推進
- (2)資料電子化
- (3)ネットワーク情報資源に関する取組み
- (4)2002年に向けて―「推進室」の活動
- (5)関西館の設置と電子図書館課の発足
- (6)近代デジタルライブラリー
- (7)インターネット資源選択的蓄積実験事業
(Web Archiving Project: WARP)
- (8)新たな取組み―研究開発事業等
第6章 電子図書館からデジタルアーカイブへ
―2006年までの動き
- (1)電子図書館中期計画2004
- (2)明治期刊行図書電子化の成果
- (3)WARPの進展と制度化の検討
- (4)デジタルアーカイブシステムとポータルの開発
- (5)NDLの状況
- (6)書誌部と書誌コントロール
第7章 長尾館長の5年間
(2007年4月~2012年3月)
- (1)長尾真館長の就任
- (2)資料デジタル化への環境整備
- (3)著作権法改正と大規模デジタル化
- (4)「インターネット資料」の収集制度化
- (5)「オンライン資料」の収集制度化に向けて
- (6)「長尾構想」
- (7)長尾館長から受け継がれたもの
- (8)長尾館長から受け継がれたもの・補足
第8章 2021年のデジタルシフト
―2012年から2020年代へ
- (1)2012年の制度改正
- (2)“電子図書館サービス”の変遷
- (3)オープンデータ
- (4)ジャパン・サーチ(Japan Search)
- (5)著作権法をめぐる動きと“コロナ禍”
- (6)2021年の著作権法改正
- (7)NDLの「デジタルシフト」
あとがき
参考資料 国立国会図書館法(抄)
本書で使用した参考文献
夢見る「電子図書館」関連略年表
索引
中井万知子(なかい まちこ)
1952年三重県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部史学科卒業。1975年に国立国会図書館入館。書誌部門等を経て、総務部企画課電子図書館推進室長、総務部情報システム課長、書誌部書誌調整課長、関西館長、利用者サービス部長等を歴任、2013年退職。同年4月から21年3月まで立正大学文学部図書館司書課程特任教授。2017・18年慶應義塾大学文学部図書館・情報学専攻非常勤講師。2015年から日本図書館協会分類委員会委員長。
論文に、「日本の全国書誌サービス―その歩みと展望」『情報管理』2007.7、「日本十進分類法のLinked Data化―セマンティックWebへの対応を目指して」(共著)同 2016.7、「「電子図書館」再考(前篇・後篇)」『立正大学図書館司書課程年報』2019・20、「国立図書館の変容」同2022等がある。